卒業袴は色で選ぶ?
色の意味や組み合わせ、人気の色を紹介

2021年12月17日

卒業袴の色選びに悩んではいませんか?数ある袴の中から1着を選ぶのはとても難しいものですね。迷ったときは、なりたいイメージに合う色を選んでみてはいかがでしょうか。

色には意味や周りに与えるイメージがあります。この記事では、卒業袴の色の意味や、人気色とおすすめの組み合わせなどについて詳しく解説します。運命の1色を選ぶためのお手伝いになると幸いです。

色の意味・イメージ

色には意味やイメージがあるため、着る色によって周りに与える印象が変わります。色が持つ意味やイメージを知れば、なりたいイメージにふさわしい色選びができます。

赤は魔除けの意味があるとされ、神社の鳥居にも使われています。昔は赤ちゃんの無病息災を祈って赤の産着を着せる風習があり、今でも還暦には赤いちゃんちゃんこを贈る習慣があります。赤には「情熱」「エネルギー」「活動的」というイメージがあり、やる気を出したり気分を高揚させたりする効果があります。卒業袴に使われる赤系の色には明るい赤から落ち着いたえんじ、ワイン色まで、さまざまな色味があります。赤は着物に選んでも袴に選んでも女性らしさを引き立てて元気で華やかな印象を与えるため、大変人気がある色です。

ピンク

ピンクはやわらかくて女性的なイメージがある色で「幸福」「かわいい」「ロマンティック」「愛情」といったイメージがあります。怒りを抑制し、優しく幸せな気持ちにしてくれる効果があるといわれているため、卒業式という大切な日に着用する袴に選べば、幸せな気持ちで式に臨めるでしょうね。

「ピンクは似合わない」と思っている方もいらっしゃるでしょうが、ピンクには淡いベビーピンクや、明るいピーチピンク、オレンジがかったサーモンピンクなど、さまざまな色味があります。ぜひご自分に似合うピンクを見つけてみてください。

オレンジ

オレンジは温かみが感じられる色で、「陽気」「活発」「喜び」といったイメージがあります。赤と黄色の中心にあたる色で、それぞれの色の魅力を兼ね備えたポジティブな印象を与える色です。また、オレンジはビタミンカラーと呼ばれ、明るく元気で楽しい雰囲気をもたらします。

黄色

黄色は「元気」「希望」といったイメージがある色で、明るく楽しい印象をもたらします。目立つ色なので、標識や児童の帽子・ランドセルカバーなどにも使われています。黄色は大勢の中でも目立つ色なので、卒業式で人より目立つ装いにしたい方におすすめです。

緑は自然に多い色なので、リラックス効果がある色です。緑には「調和」「安らぎ」「癒やし」といったイメージがあります。また、信号や非常口の誘導サインなどに使われているように、安心・安全を連想させる色でもあります。暖色でも寒色でもない中間色なのでバランスを取りやすく、虹の真ん中の色でもあります。

紺は空や海の色でもあるため、清々しい印象を与える色で、「知的」「誠実」「落ち着き」といったイメージがあります。紺には「興奮を抑えて気持ちを落ち着かせる」「集中力を高める」といった心理効果もあります。学生生活最後の日を知的なイメージで締めくくりたい方は、紺の卒業袴を選んではいかがでしょうか。

紫は赤と青の相反する2色によって生まれる神秘的な色です。聖徳太子が定めた「冠位十二階」で紫が最上位の色だったことからもわかるように、紫には高貴なイメージがあります。また、西洋では紫色が取れる貝が希少で、紫色に染められた衣類は高価であったことから、高貴な身分の人しか身につけられなかったそうです。紫に高貴なイメージがあるのは日本だけではないようですね。紫にはその他にも「優雅」「上品」といった印象があるため、紫色の着物はエレガントな雰囲気が特徴です。

白は無彩色で、光を反射するもっとも明度が高い色です。白には「始まり」「出発」といった意味があり、「清潔」「純粋」といったイメージがあります。また、白は清潔で汚れのないイメージを与えるので、周りに好感をもたれます。白はどんな色とも相性がいい色ですが、とくに暗い色を引き立てる効果があります。

黒は無彩色で、すべての光を吸収します。黒には「重厚感」「権威」といったイメージがあり、高級感がある色です。黒は有彩色を引き立てる色なので、明るい色を目立たせてくれます。また、淡い色と合わせたときは、コーディネートを引き締める効果があります。

卒業袴の色を組み合わせるポイント

和装の中でも袴は上下のコーディネートが楽しめるところが魅力ですが、どのような色の組み合わせにすればいいかわからないという方が多いのではないでしょうか。卒業袴の色を組み合わせるためのポイントについて解説します。

色相環を確認する

色は光の波長の違いで赤・橙・黄・緑・青・紫と変化して認識されます。この色の変化を輪にしたものを「色相環」といいます。色相環で隣り合う位置にある色が「同系色」で、向かい合う位置にある色を反対色(補色)といいます。着物と袴の色の組み合わせは、同系色か反対色にするのが基本です。

同系色で組み合わせると調和する

着物と袴の色を同系色で組み合わせると、色がなじんで調和がとれるため、上品で優しい印象になります。たとえば水色の着物と紺の袴、黄色の着物と緑の袴などは同系色なので、落ち着いた印象です。

反対色で組み合わせるとメリハリが出る

着物と袴を反対色で組み合わせると、メリハリが出てインパクトのあるコーディネートになります。たとえば赤の着物に緑の袴、紫の着物に黄色の袴などは、反対色の組み合わせです。普段、洋服のコーディネートを考えるときに反対色の組み合わせは難しいものですが、袴であれば反対色がおしゃれな印象になります。普段は着ないような色の組み合わせにチャレンジしたい方、目立つコーディネートにしたい方におすすめの組み合わせです。

卒業袴の人気色におすすめの組み合わせ

卒業袴は小振袖などの着物と袴を組み合わせるスタイルなので、コーディネートが楽しめます。袴の人気色におすすめのお組み合わせをご紹介します。

赤の袴

かわいい赤から落ち着いた印象のワイン色まで、赤の袴はバリエーション豊富です。赤の袴に合わせるなら、淡いピンクやオレンジなど、同系色がバランスよく見えます。白地に赤の花柄などもレトロな雰囲気でかわいいでしょう。また、反対色の緑と合わせるとメリハリが出て華やかなコーディネートになります。

黄色の袴

黄色系の袴は、鮮やかな黄色よりもからし色や山吹色のような落ち着いたレトロ感ある色が中心です。黄色の袴に似合う着物の色には、緑やオレンジ、赤などがあります。これらの色は同系色に近いため、黄色との相性がよく明るい雰囲気のコーディネートになります。一方、黄色と反対色といえば青紫や紫なのですが、これらの色と合わせるとメリハリがきいておしゃれな印象です。インパクトのある着こなしで目立ちたい方は、反対色を合わせてみるのもよいでしょう。

緑の袴

緑の袴は落ち着いた印象を与えます。深みのある緑は品格が漂い、雅な雰囲気を醸し出します。定番の赤系や紺、黒などに比べると、他の人とかぶりにくいことも魅力のひとつです。

緑は暖色でも寒色でもない中間色なので、どのような色でも合わせやすいという特徴があります。同系色の黄色や青と相性がいいのはもちろん、反対色にあたる赤と合わせたらインパクトのあるコーディネートが楽しめます。また、ピンクと合わせたらかわいく、ダーク系の色と合わせたら落ち着いた印象というように、合わせる着物によって雰囲気がかなり変わるため、なりたいイメージに合わせて組み合わせてみるのがおすすめです。

紺の袴

爽やかで知的な印象を与える紺の袴は、誰にとっても好感度が高い色です。厳かな卒業式には落ち着いた卒業袴で臨みたいという方には青系の袴が向いています。なかでも深みがある紺は知的な印象があり、卒業袴の定番の色です。寒色系でクールな印象がありますが、刺繍入りを選ぶと清楚なかわいさが加わります。

紺系の袴には、水色や紫など同系色の着物を選ぶとすっきりとまとまって落ち着いた雰囲気に見えます。また、紺の袴にピンクの着物を合わせたら上品で清楚な雰囲気です。華やかな柄の着物でも、紺系の袴とコーディネートすると落ち着きが感じられます。

紫の袴

和の雰囲気が強い紫の袴は高貴な印象があるため、卒業式にふさわしい色です。紫も淡い色から濃い色までバリエーション豊かですが、着物との組み合わせは基本通り同系色や反対色から選ぶことをおすすめします。紫の同系色は紺やピンクなどが該当し、気品のあるコーディネートになります。一方、反対色の黄色はメリハリのある華やかなコーディネートをご希望の方におすすめです。

黒の袴

黒は無彩色で、どの色とも合わせやすい万能の色です。卒業袴でも黒は定番のカラーで、コーディネートを引き締める効果があります。明るい色を目立たせる色なので、白の着物と同じように着物の色や柄を引き立てて、お顔まわりを華やかに見せてくれます。たとえば紫と合わせたら女性らしい雰囲気、赤と合わせたら華やかな雰囲気といったように、着物の色の魅力を引き出しながら、メリハリのあるコーディネートに仕上がります。

また、黒を生かしたカッコいいコーディネートがお好みの方には、モノトーンの着物と組み合わせるのもおすすめです。その場合、華やかな柄の伊達衿を合わせるなど、さりげなくアクセントカラーを使うとさらにおしゃれなコーディネートになります。

まとめ

卒業袴のカタログを見るとどの色も素敵に見えて、一色に絞るのは難しいものでしょう。また、袴との組み合わせによって雰囲気も変わるので、同系色にするか反対色にするか悩んでしまうかもしれません。

色はそれぞれ意味やイメージを持ちますので、なりたい雰囲気から色を選ぶのもおすすめです。今回ご紹介した色が持つ意味やイメージを袴の色選びの参考にして、お気に入りのコーディネートを見つけてください。

《参考》
衣裳一覧|マイム|卒業袴のレンタルはマイム

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