袴は普段着にも使える!
普段使いしやすい袴コーデの着こなしを解説

2021年12月23日

袴といえば、成人式や卒業式といったお祝いの式に着られることの多いハイカラな和服というイメージを持っている方も多いのではないでしょうか?

確かに、袴は特別な日に礼装として着られることが多くありますが、着こなしやコーデを調整することで、和装と洋装を組み合わせた、ちょっとモダンでおしゃれな普段着として使うこともできます。

この記事では、袴を普段着として使うことの魅力や、袴を普段使いする場合はどのような選び方をすればよいのかなどを分かりやすく解説していきます。

袴が普段着におすすめな4つの理由

特にお祝いやイベントがない場合であっても、合わせる服の選び方やコーデを工夫して袴を普段着として着用する方も少なくありません。

意外に思われるかもしれませんが、袴は衣裳に使われる素材、デザイン、構造によってはそこまで時間をかけずに着ることができる衣裳です。そのため、普段袴コーデをしない方のイメージよりは普段使いするハードルは低いといえるでしょう。

ここでは、袴を普段使いしやすい主な理由を大きく4つに分け、それぞれについて詳しく解説していきます。

安価な袴が手に入りやすい

袴や振袖といった着物は、購入にあたって非常に高額な費用がかかるというイメージを持つ方も多いです。しかし、実はポリエステルやウールといった素材が使われたリユース品であれば3,000~5,000円程度の出費で手に入れられることもあります。

新品のファストファッションを買う場合と同等の費用で購入することができるため、中古品を視野に入れるのであれば、費用面では比較的ハードルは低めといえるでしょう。

また、成人式や卒業式といった袴を着用する方が一気に増える時期が終わると、袴の中古販売も多くなります。うまく利用できれば袴と振袖をセットで購入したとしても費用を抑えやすいので、注目してみるのもよいでしょう。

ただし、絹などの高級かつ上質な素材をふんだんに使用した着物であれば、中古品やシーズンオフという条件が揃っていたとしても、代金が高額となってしまうケースもありえるので、注意しましょう。

着付けは、ちょっとお勉強と練習が必要

袴は着物のひとつに当てはまるため、振袖などと同じく着付けにあたって必要な道具や作法などが多いと思われがちです。しかし、実は浴衣を着用するときに使われる半幅帯という帯があればある程度まではすぐに着用することができます。

最低限必要なものは着物、袴、帯、着物に合わせる襦袢、肌着、腰紐、タオルで、袴自体の着付けもスカートを履く感覚と近く、袴のみであれば着物の着付けよりも手短かつ簡単でもあります。

ただ、他の着物の着付けに比べると楽ではあるぶん、要所を抑えることも大切になります。パッと見の着付けができていたとしてもすぐに着崩れてしまったり、着た感じが不格好になってしまうとせっかくのオシャレが台無しです。

最低限抑えるポイントを知識として持ち、その点を練習してできるようになる『ちょっとした努力』は必要です。

このように、手軽に履くことができる点を活かし、ブーツやストールなどと合わせるなどで和モダンなコーデや自由なアレンジを楽しんでみてください。

気軽に着られる素材を使った袴が多い

成人式や卒業式などでレンタルされる袴は、素材にポリエステルを使っているものが多いという特徴があります。ポリエステル製の袴はいざ汚してしまったとしてもぬるま湯での部分洗いなど、お手入れもしやすいです。

そのため、袴を普段使いしない方が持つイメージよりも、実際は管理やお手入れが楽な場合も多いといえるでしょう。

ただし、比較的高級な袴に使われていることが多い絹の場合は、自宅で気軽に洗濯もできず、お手入れや管理に手間がかかることが多いため注意しましょう。

また、礼装用として使用する物は、型崩れやプリーツを美し保つためにクリーニングをおすすめします。

スカート感覚で履けるため動きやすい

袴は大まかにロングスカートのような構造をしている行灯袴と、ズボンやキュロットのような構造の馬乗り袴のふたつに分けられます。いずれの種類であってもスカート感覚で履きやすく、着物より足さばきがよいため無理のない範囲で走ることも可能です。

そのため、日常生活でちょっと小走りしたい場面や、長い距離を徒歩で移動したいといった場合であっても、スカートを履いているときとさほど変わらない動きがしやすいでしょう。

袴を普段着にする4つの魅力

袴を普段着として使うことには、理由以外にも様々な魅力やメリットがあります。

ここでは、袴を普段着としてコーデに取り入れるとどのようなよいことがあるのかを解説していきます。

個性的なファッションを楽しめる

特に式典やイベントがない日であってもファッションとして袴を着用するという方は、現代日本においては珍しい部類に入ります。そのため、普段着に袴を着用するだけで、他の人とは被りづらいオリジナルのファッションを目立たせることができるでしょう。

特に、一般的な洋服では取り入れることがしづらい独特の柄や刺繍を入れることができる袴のデザイン性の高さは、個性を引き立たせることに大きく役立つはずです。

具体的な例としては、シンプルなモノトーンやグレー系の袴もあれば、カラフルかつポップなデザインの袴が挙げられます。グラデーションカラーとなっている袴もあるため、ズボンやロングスカートではできない、袴ならではのデザインをコーデに取り入れることができるでしょう。

背筋が伸びるため、姿勢がよく見えやすい

袴を着る際は、女性であれば胸下で帯を固定し、男性であれば背中に腰板を入れることが一般的です。

どちらもコルセットのような役割を持つため、腰から背筋のラインが自然とまっすぐに伸び、姿勢がよくなりやすいというメリットがあります。

特に現代であれば、デスクワークやスマートフォンの影響で、否応なしに猫背になってしまう方も少なくありません。そのような中で袴を着つつピンと姿勢が伸びた方がいれば、自然と美しい存在感を引き立たせられるでしょう。

体のラインが細く美しく見えやすい

袴は胸下の位置で帯を締めるのが一般的であるため、ウエストや背中のラインが細身に見えやすいです。すらりと伸びる袴のラインはシルエットが美しく、足長効果も期待できるといえるでしょう。

さらに、帯を結ぶ位置や丈は、着付けの時点である程度調整できる点もメリットがあります。裁縫で直さずとも着る際にベストな丈感で着用できるので、より洗練された自由なファッションを楽しめます。

今あるブーツや洋服に合わせられる

袴は、草履だけではなくブーツとも相性がとてもよい特徴があります。特にブーツと合わせるコーデは人気が高く、成人式や卒業式に袴を着る女子の中には、草履ではなくブーツを履いていく方も多いでしょう。

また、洋風のアイテムであるブーツと普段使いしている小物を合わせることで、和と洋をミックスした和モダンコーデを楽しむことができます。

たとえば、普段使いしている上着やバッグなどとも無理なく合わせることもしやすいため、着こなしがワンパターンになりづらいメリットもあるでしょう。

普段着におすすめの袴の選び方

普段着として使う袴を選ぶ際は、いくつかのポイントに注意して選ぶことをおすすめします。

ここでは、普段着として利用するときにはどのような袴を選べばよいのかをそれぞれ詳しく解説していきます。

洗濯できる素材の袴を選ぶ

袴を普段着として使う場合、特に外出する際に、ふとした拍子に裾の部分が汚れたり、匂いなどが付着することがあります。

そのため、お手入れや管理に不慣れなうちは洋服のように気軽に洗いやすい素材の袴を選ぶのがよいでしょう。特にこれから袴を普段使いしたいという方であればなおさら、いざという時のお手入れがしやすいものを選ぶのがおすすめです。

なかでもおすすめは、お手入れがしやすいポリエステルや頑丈で独特の風情があるデニム素材の袴などです。

袴の帯には、扱いやすい半幅帯がおすすめ

普段使いする袴の帯として使うなら、浴衣で使われているものと同じ半幅帯をおすすめします。半幅帯とは通常の帯の半分程度の幅で、全体的に細くすっきりしている帯のことを指します。

汚れが目立ちにくいデザインやカラーを選ぶ

袴を普段着として着用するのであれば、初めのうちはなるべく汚れなどが目立ちにくいデザインやカラーの袴を選ぶのがおすすめです。

袴を履き慣れないうちは袴がずり下がってしまったり、うっかり裾を踏んでしまったりということが多くなります。そのため、まずは黒やネイビーなど暗めの色でコーデを作り、袴を履いた行動に慣れてから、白やピンクなどのカラーの袴をコーデに取り入れてみると、無理なく普段着として着用しやすいでしょう。

また、和のテイストが強い昔ながらの和柄や吉兆柄がデザインされた袴も、汚れが目立ちにくいうえに袴らしい和の雰囲気をコーデに活かせるのでおすすめです。

たとえば、幾何学模様の袴に、無地の着物や洋服のトップスを合わせれば、袴が主役になるコーディネートの完成です。

普段着用の袴のアレンジ術の例

ワントーンコーデ

トレンド感をプラスした袴のアレンジには、ワントーンでまとめるコーディネートがおすすめです。

たとえばベージュ系なら、袴や上に着る着物や洋服も同系色にしてみるのもよいでしょう。

ワントーンコーデは色の組み合わせに悩まず、すっきりとおしゃれな印象になります。着物と袴の色バランスに悩んでしまう方は、ワントーンコーデを目指してみてはいかがでしょうか?

袴とTシャツのミックスストリートコーデ

着物の着付けが苦手な方におすすめしたいのが、袴にTシャツを組み合わせたコーディネートです。

たとえば無地のシンプルな袴であれば、カラフルなTシャツを組み合わせると程よくカジュアルダウンして、親しみやすい和洋ミックススタイルが完成します。

その上からパーカーやコートを羽織れば、袴をスカートに見立てたストリート系のコーディネートになります。

ロングスカートとして洋服に合わせる 

和装の落ち着きを残したままエレガントなスタイルを作りたいときは、袴の上にカラーシャツやレースのトップスを合わせましょう。普段着用しているトップスに袴を合わせると、ぐっと大人っぽいスタイルになります。

レトロモダンな雰囲気は、派手になりすぎないですが個性的です。袴のみを着用するので、着付けにかかる時間を減らしたい方にもおすすめです。

学校や職場にも袴を身に着けたい方は、袴の主張が激しすぎない洋服とのバランスコーデを作ってみるとよいでしょう。

ストールやベレー帽と合わせる暖かコーデ

袴は冬のコーディネートにも活躍します。羽織の代わりにストールを使って暖かみのあるファッションを作りましょう。また、ベレー帽とも相性がよく、秋冬のおしゃれなスタイルに仕上がります。

足元はシンプルな黒のショートブーツも素敵ですが、着物と袴が黒やグレー系などのベーシックカラーなら、赤や黄色などのカラフルなブーツも似合います。

まとめ

袴は普段和装を着ない方にとっても着付けが簡単なため、普段着のファッションとしてもハードルは低めです。また、和を主軸としたさまざまな組み合わせを楽しむことができるのでコーデの自由度も幅が広いです。必ずしも全身を着物にする必要はないので、袴を普段着と合わせてコーデを作ることに関心があるのであれば、まずは普段のファッションに袴を取り入れる簡単なアレンジから始めてみるのもよいでしょう。

和装に洋装、和洋ミックスなど、その日の気分でアレンジできる分、オリジナリティあるファッションに挑戦したい方にこそおすすめです。

最後に、今回紹介した普段使いとは別に卒業式などの式典は、しっかりと正装となる着物や袴をチョイスし、一生に一度だからこそプロの着付け師さんに着付けをしてもらうことをおすすめします。

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